Q.革によるアレルギーについて
A.革製品の一番のアレルゲンは、革そのものでしょうか
革は皮から革へと変える工程として、腐敗するものを取り除く鞣し(なめし)と言う工程がありますが、現在市場に出回る革の7割近くがクロム鞣しだと言われています。このクロムが、革で金属アレルギーを引き起こす大きな要因です。その排除にはタンニン鞣し、これも伝統的な植物性タンニン鞣しで製造された革とすることで、回避できます。通常クロム革は安くできると言われますが、決して安く出回っていないのが現状です。本来3倍の価格差があっても良いはずですが、著名な産地、タンナーの革ぐらいしかそんな価格差はありません。ただ、それ以上に革細工の段階で手間がかかるのが実態です。だから今はそのブランド力にあやかり、栃木レザー、姫路レザー、イタリアンレザーがもてはやされていると言っても過言ではありません。アレルゲン排除には、先ずはタンニン鞣し革とかヌメ革と表記される革をご購入ください。くたっと柔らかい革はクロム鞣し革です。
Q.アレルゲンを排除し、呼吸する革と暮らす為、着色、仕上げを見抜く
A.『ヌメ革で経年変化を楽しむ』と良く歌われますが、革の上を覆う塗料が大きな問題です。いつも手に触れる製品は、特に重要。経年変化を楽しむには、お手入れの出来る革であることが重要ですが、今の時代この塗料が問題です。塗装革を批判する革職人が、トップコートにアクリル樹脂やウレタン樹脂を使うというこの矛盾に、意外と誰しも物を言いません。これらのトップコートは革を塗膜(石油由来のビニール幕)で覆い革の持つ通気性、吸湿性を阻害し、呼吸できない状態にしています。アレルゲンとならない染料を使いながら、トップコートは化学物質を使用してしまっています。と言うか、革の業界内市販塗料では天然由来の塗料は皆無にちかい。カゼインを謳いながらウレタンが添加されていたりします。これらはすぐにアレルゲンとはなりにくいものですが、自身の汗でもかぶれてしまう方には大きな問題となります。自然素材で家造り、徹底的にアレルゲンを排除していくには、化学物質を極力持ち込まない事、それが素材が呼吸し生きた家となります。革もその一部です。建築⇒車⇒家具へと進んだ自然素材への拘りも、革の世界ではまだまだな気がします。そんなこと言ったら高くなる?いいえ現実クロム鞣しの一般価格は、安くなっていません。
手染め染色で天然由来のトップコート、呼吸する革、メンテナンス可能な革はできます。
石油由来のトップコートをしてしまったら、クロム鞣しに塗装した革と何ら変わらなくなってしまいます。
塗膜の寿命がその革製品の寿命です。ソファーで苦労するのはそこです。塗膜がはがれ、色も剥がれだし無残な姿になって行くのは、そのためです。高かったのに布のソファーと変わらなかったなんて声が聞こえてきます。塗装革はなんせ初めは均一の被膜で綺麗で、革だから持つに違いないと信じ込ませられます。